コンサータの作用機序と発達障害の困難
今回は、ADHDの薬(コンサータ)の作用機序について紹介します。
コンサータは神経伝達物質の(ドパミン、ノルアドレナリン)を増加させます。
これらは、脳を活性化して興奮状態にするためADHDを改善します。
昨日の「コンサータの服用感と副作用」で書いたように、
僕はこの薬を飲んで、自分が普通の人とは違うことを実感しました。
それまでは、僕が普通の人と比べてどこが違うかよくわかりませんでした。
薬を飲んで周囲の物音も気にならなくなり、
集中状態を維持しやすくなりました。
それまでは、ふとしたことで集中が途切れていました。
きっと僕の脳は、普通の人と比べて音に過敏なのでしょう。
僕は脳の異常に長く気づけませんでした。
見た目はいたって健康で普通だったからです。
もちろん周りも気づいていません。
だから、周りの人達は僕がミスをするたびに笑い、
いつしか僕をバカにするようになりました。
人間は「自分基準」で物事を判断します。
周りがミスばかりの僕に呆れたり見下したりするのは、
普通の人にとって当たり前のことが僕には難しかったからです。
例えば、僕の見た目が子どもだったなら、
周りの人達の「基準」は下がり、見下すことはなかったでしょう。
発達障害は、見た目は普通なのにできないことが多いため、
単に本人の能力や努力が不足していると判断してしまいます。
僕が本当に辛いのは、
「発達障害者であること」ではありません。
周りの人達のマイナス評価が辛いのです。